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【2021年版】モニターヘッドホンのおすすめ9選+α DTM向けフラットな周波数特性で厳選!

現代の音楽や日本の住宅事情に置いて必須であるモニターヘッドホンを、ミックスに使える事フラットな周波数特性である事ローエンドが見える事で厳選し、ご紹介致します。
モニターヘッドホンを選ぶ際のポイントや、価格帯別でおすすめの製品をまとめています。

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モニターヘッドホンとは


モニターヘッドホンとは宅録やDTM、スタジオ、主に音楽制作現場で使用されているヘッドホンのことです。
作曲やレコーディング、ミックスといった音を確認する際に使用する非常に重要なアイテムです。

特徴としては、
・「観賞用ヘッドホンに比べてフラットな周波数特性である」
・「高解像度である」
・「分離感や定位感に優れている」

モニターヘッドホンには、安価なエントリーモデルから高価なハイエンドモデルまで様々な価格帯の製品が存在しますが、メーカーが語る「フラットな周波数特性」についてはモデルごとに千差万別です。価格帯が高い程「分離感や定位感に優れている」傾向にありますが、自分が気に入ったものを手にすることをオススメします。

モニターヘッドホンの選び方

選ぶ際に必要なポイントについてまとめました。

また、モニターヘッドホンを使用する際には、オーディオインターフェイスや高品位なDACで再生する事を前提として記述しています。

おすすめのオーディオインターフェイスをまとめた記事はこちら

※オーディオインターフェイスや高品位なDACでないと再生できないという事ではありません。

1.周波数特性

どの様なモニター環境でも同じ事が言えますが、ヘッドホンの周波数特性において音量差が大きく帯域幅の細かいうねりのようなグラフであると、聴感上で特性をつかむのが難しくなります。
逆を言えば音量差が小さく帯域幅が大きいうねりであれば、特性を掴みやすいと言えます。
帯域幅が大きい程どの帯域が膨らんでいる、どの帯域が凹んでいる等意識しやすい事、音量差が小さい程クセがない為です。
ローエンドを確認したい高域を意識したい等ヘッドホンに求める音像が既にあれば、特性を考慮しつつ選択すると良いと思います。

2.トランジェント

時間軸に正確な再生ができているかです。
トランジェントが良いとキレがあり様々な音を掴みやすくなりますが、トランジェントが悪いと濁ったようなボケた音に聞こえます。

3.ヘッドホンのタイプ

密閉型(クローズ型)


密閉型はハウジングが閉じている事によって、ヘッドホンからの音が漏れにくく遮音性が高いです。
また、低域の力強さやトランジェントに利点があります。
録音時のモニタリングには必ず密閉型を使用したいです。

開放型(オープンエア型)


開放型はハウジングが開放されていることによりヘッドホン内で不要な反射が起こらない為、構造的に周波数特性がフラットなモデルが多いです。
側圧の負担が少なく、通気性も良い為、長時間の作業に向いているモデルが多いです。

4.装着感

長時間の作業において、装着感は非常に重要です。
イヤーパッドとヘッドバンドによる重心のかかり方側圧の強さ等を考慮したいです。
頭の形は人それぞれな為、装着感が気になる方は実際に店頭で試してみるべきだと思います。

5.ローエンドがどれだけ確認出来るか

各個人のモニター環境に左右されますが、日本の住宅環境でスピーカーで正確なローエンドを確認する事はハードルが高く、ローエンドが再生できる高品位なヘッドホンを使用する事は大きな利点になります。

モニターヘッドホンのおすすめ

密閉型ヘッドホン

Shure SRH840

タイプ 密閉型 再生周波数帯域 5Hz-25,000kHz
音圧感度(出力音圧レベル)@1kHz 105dB/mW インピーダンス@1kHz 44Ω
ドライバー口径 40mm プラグ形状 3.5mmステレオミニ
付属変換アダプタ 6.3mmステレオ標準変換プラグ ケーブル 3mカールコード
重量 372g(ケーブル除く) Sonarworks対応 対応

Shureの密閉型モニターヘッドホン。

とてもフラットな周波数特性が特徴で、帯域にクセが少なく扱いやすいヘッドホンです。

バランスが非常に良い事、コストパフォーマンスの点から最初の一本目として最適です。

折り畳みが可能であり、コンパクトなサイズで持ち運ぶ事ができます。

各耳が180度前後に回転できる為、片耳だけで音源を確認する事ができます。

ヘッドホン本体重量は重めですが、ヘッドバンドが負担を軽減してくれます。

Sonarworks Reference4 -Frequency Response-

出典元:Sonarworks Reference4

audio technica ATH-M50x

タイプ 密閉型 再生周波数帯域 15Hz-28,000Hz
音圧感度(出力音圧レベル)@1kHz 99dB/mW インピーダンス@1kHz 38Ω
ドライバー口径 45mm プラグ形状 3.5mmステレオミニ
付属変換アダプタ 6.3mmステレオ標準変換プラグ ケーブル OFCリッツ線1.2mカールコード(伸長時約3m)
OFCリッツ線1.2mストレートコード
OFCリッツ線3mストレートコード
重量 285g(ケーブル除く) SonarWorks対応 対応

audio technicaの密閉型モニターヘッドホン。

この価格帯でフラットでありながら一番ローエンドが確認しやすいヘッドホンです。

米amazonで一番人気があるモニターヘッドホンです。
音楽制作者だけでなく、学生や動画制作者にも人気があります。

折り畳みが可能であり、コンパクトなサイズで持ち運ぶ事ができます。

ヘッドホン用のケーブルが3本付属しており、使用シーンに合わせてケーブルを選択する事ができます。
・OFCリッツ線1.2mカールコード(伸長時約3m)
・OFCリッツ線1.2mストレートコード
・OFCリッツ線3mストレートコード

ワイヤレスタイプが販売されていますが、モニターヘッドホンとして使用する場合はワイヤレスで使用すると音質劣化やレイテンシー増加、オーディオインターフェイスで使用する事ができない為、推奨しません。

Sonarworks Reference4 -Frequency Response-

出典元:Sonarworks Reference4

YAMAHA HPH-MT8

タイプ 密閉型 再生周波数帯域 15Hz-28,000Hz
音圧感度(出力音圧レベル)@1kHz 102dB/mW インピーダンス@1kHz 37Ω
ドライバー口径 45mm プラグ形状 3.5mmステレオミニ
付属変換アダプタ 6.3mmステレオ標準変換プラグ ケーブル 1.2mコイルケーブル
3.0mストレートケーブル
重量 350g (ケーブル除く) SonarWorks対応 対応

YAMAHAの密閉型モニターヘッドホン。

高域にクセがありますが、非常にメリハリのあるサウンドで、トランジェントが掴みやすい為、筆者も愛用しています。

レコーディング用としてSONY MDR-CD900STをおすすめする方もいますが、個人的にはこちらのMT8を推したいです。
どちらも音は近いですが、サウンドはMT8が好きです。

折り畳みが可能であり、コンパクトなサイズで持ち運ぶ事ができます。

ヘッドホン用のケーブルが3本付属しており、使用シーンに合わせてケーブルを選択する事ができます。
1.2mコイルケーブル
3.0mストレートケーブル
音質の面からストレートケーブルの使用をお勧めします。

周波数特性を見ると低音が引っ込んでいる印象を受けますが、ローの確認程度であれば問題ないです。

Sonarworks Reference4 -Frequency Response-

出典元:Sonarworks Reference4

Shure SRH1540

タイプ 密閉型 再生周波数帯域 5Hz-25,000Hz
音圧感度(出力音圧レベル)@1kHz 99dB/mW インピーダンス@1kHz 46Ω
ドライバー口径 40mm プラグ形状 3.5mmステレオミニ
付属変換アダプタ 6.3mmステレオ標準変換プラグ ケーブル 1.8mケーブル(Shure HPASCA3)
重量 286g(ケーブル除く) SonarWorks対応 対応

Shureの密閉型ヘッドホン

Shureとしては珍しいローを押しだしたヘッドホンであり、ローエンドの確認ができるヘッドホンです。

見た目に反して軽量で、装着感が素晴らしいです。
イヤーパッドはイタリア高級車等の内装に使用されているアルカンターラという素材です。

交換用のイヤーパッド一対が付属している為、長期間の使用が可能です。

イヤーパッド自体が2.5cm程の高さで、ドライバから耳までの距離が確保されており、空間の確認がしやすいです。

モニターヘッドホンとしても、リスニング用途としても楽しめるヘッドホンです。

Sonarworks Reference4 -Frequency Response-

出典元:Sonarworks Reference4

DENON AH-D7200

AH-D7200
メーカー:DENON
カテゴリ:モニターヘッドホン

タイプ 密閉型 再生周波数帯域 5Hz–55,000Hz
音圧感度(出力音圧レベル)@1kHz 105dB/mW インピーダンス@1kHz 25Ω
ドライバー口径 50mm プラグ形状 6.3mmステレオ標準
付属変換アダプタ 無し ケーブル 3mストレート(7N OFCケーブル)
重量 385g(ケーブル除く) SonarWorks対応 非対応

DENONの密閉型ヘッドホン

いわゆるモニターライクなサウンド、密閉型モニターヘッドホンの特徴的な高域ではありません。
タイトでパンチのあるローエンドに、明瞭すぎない高音域で素晴らしい音がします。
どちらかといえばDENON AH-D5200がモニターライクな傾向にあります。

トランジェントが非常につかみやすい事も特徴です。

著者が現在メインモニターとして使用しているヘッドホンです。

ヘッドバンドとイヤーパッドの質感が最高です。

7N OFC(99.99999% 無酸素銅)を導体に用いた高品質なケーブルが付属されています。
定価で同じケーブルを購入する場合、27,500円します。

この価格帯のヘッドホンでコストパフォーマンスに触れるのはおかしな話かもしれませんが、10万円以上で同じ傾向のヘッドホンと聞き比べても一切遜色ない音がします。

開放型ヘッドホン

AKG K701

タイプ 開放型 再生周波数帯域 10Hz~39,800Hz
音圧感度(出力音圧レベル)@1kHz 93dB/mW インピーダンス@1kHz 62Ω
ドライバー口径 40mm プラグ形状 6.3mmステレオ標準
付属変換アダプタ 3.5mmステレオミニ変換プラグ ケーブル 3.0mストレート
重量 235g(ケーブル除く) SonarWorks対応 対応

AKGの開放型モニターヘッドホン。

開放型らしく、空間表現が豊かなヘッドホンです。

膨らみのある中低域のびやかな高音域が特徴です。

分厚いイヤーパッドにより耳を覆える為、ストレスなく使用できます。

初期モデルが2005年に発売されている為、改造やイヤーパッドに選択の幅があります。

TVアニメ「けいおん!」の第五話にて、秋山澪がK701を使用していた所から「澪ホン」とも呼ばれており、発売当初は8万円を超えるモニターヘッドホンで、高価なファングッズとしての印象もありました。
現在はマイナーチェンジから価格が2万円を切る値段となっています。

昔のモデルではヘッドバンドにコブが存在していましたが、現在のモデルにはコブが存在しません

周波数特性をフラットに補正するプラグイン/ソフトであるSonarWorksとの相性がとてもよいです。

Sonarworks Reference4 -Frequency Response-

出典元:Sonarworks Reference4

audio technica ATH-R70x

タイプ 開放型 再生周波数帯域 5Hz-40,000Hz
音圧感度(出力音圧レベル)@1kHz 98dB/mW インピーダンス@1kHz 470Ω
ドライバー口径 45mm プラグ形状 3.5mmステレオミニ
付属変換アダプタ 6.3mmステレオ標準変換プラグ ケーブル 3mストレートコード
重量 210g(ケーブル除く) SonarWorks対応 対応

audio technicaの開放型モニターヘッドホン。

開放型モニターヘッドホンのフラットな特性を持ちつつ、密閉型モニターヘッドホンのような低域の力強さと高音域を持つモデルです。
ミックス時の粗探し等も簡単に行えます。

重量が非常に軽く(210g)、長時間の装着でもストレスを感じません

インピーダンスが高い為(470Ω)、パワーの少ない再生環境だと音量を稼ぐ事ができません
通常のオーディオインターフェイス等であれば問題なく鳴らす事が出来ます。

Sonarworks Reference4 -Frequency Response-

出典元:Sonarworks Reference4

Sennheiser HD 650

HD 650
メーカー:Sennheiser
カテゴリ:モニターヘッドホン

タイプ 開放型 再生周波数帯域 10Hz-39,500Hz
音圧感度(出力音圧レベル)@1kHz 103dB/mW インピーダンス@1kHz 300Ω
ドライバー口径 40mm プラグ形状 6.3mmステレオ標準
付属変換アダプタ 3.5mmステレオミニ変換ケーブル ケーブル 3.0m OFCケーブル
重量 260g(ケーブル除く) SonarWorks対応 対応

Sennheiserの開放型モニターヘッドホン

とにかくフラットでありながら、十分なローを聞く事ができるSennheiserのベストセラーモデルです。

分離感があってキレのよいサウンド傾向ではなく、程よく混ざったグルーなサウンドの印象を受けます。

2003年に初期モデルが発売され、交換品が純正で多く提供されており、長期間の使用が期待できます。

インピーダンスが高い為(300Ω)、パワーの少ない再生環境だと音量を稼ぐ事ができません
通常のオーディオインターフェイス等であれば問題なく鳴らす事が出来ます。

Sonarworks Reference4 -Frequency Response-

出典元:Sonarworks Reference4

Shure SRH1840

タイプ 開放型 再生周波数帯域 10Hz-30,000kHz
音圧感度(出力音圧レベル)@1kHz 96dB/mW インピーダンス@1kHz 65Ω
ドライバー口径 40mm プラグ形状 3.5mmステレオミニ
付属変換アダプタ 6.3mmステレオ標準変換プラグ ケーブル 2.1mストレートケーブル(Shure HPASCA2)
重量 268g(ケーブル除く) SonarWorks対応 対応

Shureの開放型モニターヘッドホン

ローエンドを確認する事ができ、超高域以外に帯域の凹みがないフラットな特性で、ミックス時には非常に有用です。

空間の表現力も良く、ボーカルが心地よく聞ける印象です。

分離感があってキレのよいサウンド傾向ではなく、程よく混ざったグルーなサウンドの印象を受けます。

全ての帯域がバランスよく綺麗に鳴る為、リスニングとしても高い人気があります。

Sonarworks Reference4 -Frequency Response-

出典元:Sonarworks Reference4

番外編

SONY MDR-CD900ST

タイプ 密閉型 再生周波数帯域 5Hz-30,000Hz
音圧感度(出力音圧レベル)@1kHz 106dB/mW インピーダンス@1kHz 63Ω
ドライバー口径 40mm プラグ形状 6.3mmステレオ標準
付属変換アダプタ 無し ケーブル 2.5mストレート
重量 200g(ケーブル除く) SonarWorks対応 対応

SONYのモニターヘッドホン

代表的なモニターヘッドホンと言えば間違いなくSONY MDR-CD900STが上がります。
日本の商用スタジオには必ずと言っていい程置かれています。

音の立ち上がりも掴みやすく分解能も高いですが、周波数特性にはそこそこのクセがあります。
爆音環境でレコーディングの際も、音を確認する事が出来るので、レコーディング時のモニターとして非常に有用です。

900STの有用性を否定する事はしませんが、ミックスをする方や楽曲を作る方へ最初の一本として購入する事はあまりオススメしません。

基準値として語られることも多く、レコーディングをする場合は一本持っといてもよいのでは?と言われる事が多くなってきたヘッドホンです。

周波数特性をフラットに補正するプラグイン/ソフトであるSonarWorksとの相性がとてもよいです。

SonarWorks Reference4 Studio edition with mic

Reference 4 Studio edition with mic
メーカー:Sonarworks
カテゴリ:プラグイン/ソフトウェア

SonarWorks Reference4 Headphone edition

Reference4 Headphone edition
メーカー:SonarWorks
カテゴリ:プラグイン/ソフトウェア

SonarWorksのキャリブレーションソフト/プラグイン

スピーカーやヘッドホンの周波数特性を補正し、フラットなモニター環境で再生する事が可能なキャリブレーションソフトウェア。

対応しているヘッドホンの数は297モデル(本校執筆時)

スピーカーとヘッドホンのキャリブレーションが出来てマイクが付属するエディションと、ヘッドホンのみのキャリブレーションができるエディションがあります。

個人的に相性があると感じていて、本ページに載っているSONY MDR-CD900STや、AKG K701はとてもサウンドがよくなりました!
反対に、YAMAHA HPH-MT8は補正しない方が良いサウンドで聞けました。
個人的なサウンドの好みももちろんあると思います。

最後に

いかがでしたでしょうか。

ミックスで使用する事を前提に、フラットな周波数特性である事、ローエンドが聞こえる事を重視してモニターヘッドホンを紹介する記事でした。

リケーブルができるモデルについては、ケーブルも拘ってみると音の選択肢が広がると思います。

以上、「【2020年版】DTMにおすすめなモニターヘッドホンまとめ9選 フラットな周波数特性で厳選!」でした。

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